The best albums in my lifetime (6/6)

『Night of Hunters』Tori Amos (2011)

Night of Hunters

Night of Hunters

時は流れ、2000年代後半。
自分の音楽的興味は…「ピアノ」に移っていました。
一応、鍵盤弾きのハシクレとはいっても、ずっと電子楽器育ちだった自分にピアノの「ルーツ」はない。しかし、いつかは向き合わなくてはならない時が来るだろう…とも思っていて。
クラシックをいちばん聴いてたのもこのころ。とはいえ、ほぼピアノ絡みオンリーという偏食ぶりでしたがw

そんな時期に、YouTubeで目にしたのが…この人でした。
およそ30年のキャリアを誇るベテランシンガーソングライター。しかしなぜか日本での知名度はいまひとつ…ってか自分もそれまで知らなかったわけで(^^;;
向こうでも、どちらかといえば過小評価というか、いわゆる「ミュージシャンズ・ミュージシャン」的な存在というか。
まずとにかく、楽曲が素晴らしい。そのソングライティングのセンスとスキルは、現役のミュージシャンのなかでも世界屈指の存在ではないかと、個人的には思ってるんですけどね…

最近は、この作品も含めて、クラシック寄りのコラボが多くなってるけど…そこにも、単なる企画モノには留まらない魅力があふれていて。
聴けば聴くほど、その柔らかなアンサンブルと歌声の向こう側にひそむ「狂気」に…きっとあなたは気づくだろう。
どんどん深みにはまっていき、一時、半年くらい毎晩「狂ったように」ヘヴィロテしてましたね…
ある種の麻薬性…いやむしろ「魔力」というべきかも。そう、彼女の音楽には魔力がある。確かに。

クレジットに「Piano〜」ではなく、あえて「Bösendorfer and Vocal」と記すその愛機への強いこだわりも、ピアノフェチなヒトにはポイントかも?
ベーゼンドルファー:180年を超える歴史を持つウィーンの老舗ピアノメーカー)

これも、もしかすると「一生モノ」の愛聴盤になっていくのかも?…という予感がしています。
少なくとも、ここ2〜3年では、個人的にいちばんのヒットでしたね♪


これ、元ネタはドビュッシーの「亜麻色の髪の乙女」なんですよね…
このセンスたるや。いやもう「恐れ入りました」としか…